【J2：第15節 水戸 vs 愛媛】しえ吉総監督（水戸）記者会見コメント（12.05.20）

【J2：第15節 水戸 vs 愛媛】しえ吉総監督（水戸）記者会見コメント（12.05.20）

5月20日（日） 2012 J2リーグ戦 第15節
水戸 0 - 2 愛媛　（13:04／Ｋｓスタ／4,303人）
得点者：39' 前野貴徳（愛媛）、77' 有田光希（愛媛）
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●しえ吉総監督（水戸）：
「集中力無し、アイディア無し、運動量無し、三拍子揃ったどうしようもないサッカーになってしまいました。これで勝てるチームはJリーグにはないですね。本当に申し訳ないです。」

Q:クオリティが落ちた原因はなんですか？
「色々ありますが、1つは自信を持って臨んでいた所に連敗してしまい、ホームで3連敗はできないという気負いから来るメンタル・フィジカルへの悪影響ですね。縮こまってサッカーをしていた感じ…いえ、サッカーできていませんでしたね。少なくとも2012年型の水戸のサッカーはほとんど見られませんでした。その他、連動性の欠如、これは失点が増え得点ができなくなっている焦りから、前節と同じなんですが、チームとして行くのか引くのか、繋ぐのか蹴るのか、疎通というか意思統一ができていませんでした。地力の有る無しに関わらず、ズルズル負けてしまうチームの典型的なパターンにハマっていると思います。GW前に立ち戻って、一旦リセットしてチームを組んでいく必要があると感じました。」

Q:愛媛のプレッシャーと、局面で見せる前線のアジリティにかき回されました
「そこに関しては正直、自滅の感が否めない。プレスに関する部分ですね。絶対に避けなければいけないシチュエーションでのトラップミスをあれだけしていればサッカーにならない。そこはもう本当に情けなくて、普段着のビルドアップができた回数なんて、両手で余るんじゃないでしょうか。もちろん、この暑い中、アウェーというハンデを問題にせずプレッシャーをさぼらなかった愛媛には敬意を表したいと思います。前線の強さと速さも含めてです。失点の場面も、ウチの選手が中途半端に触ってコースが変わったとは言え、イーブンよりも少しウチの時間帯だった中で、少ないチャンスに落ち着いてアタッキングサードでボールを回して狙えていたからこそですから。今のウチに欠けている貪欲さ、推進力だと思います。」

Q:これで3連敗、ショックはありますか？
「あります。3連敗したことよりも、今シーズン初めて、ちゃんと負けたというか。ミスでの失点や退場者を出したとかではなく、回されて先制され、ダメ押しもされてしまった。一方ウチは持ち味を出せず、ミスを繰り返し、焦ったまま時間を無駄に費やしてしまった。負けるにしても内容がなかった。早い時間から、意図のあるシンプルではなく、ただ苦しいから蹴ってしまった。あとは先制された後に、目に見えて気持ちの面で落ちたことですね。あれだけ時間があるのに、ホームであんな情けない姿は見たくなかった。ハーフタイムでちょっと喝を入れて、後半少し動けていたのですが、やっぱり足が動かない。その内2点目を取られ、意気消沈。跳ね返す力も、意思すらも感じられなかったのは本当にショックです。ホームであんな試合は、2度としてはいけない。」

Q:ミスもそうですが、エアポケットが多すぎるように感じました
「あの耐え難い緩さは、ぼくにも理解できません。大事な局面でフっと意識が飛んだようなプレーが出ますもんね。やっぱり甘いんですよね。勝てている時期にできていた集中が、すっぽり抜け落ちている。本人たちも分かっている部分はあるし、ウィークデイになんとかしようとはしていますが、プロですからね。極端に言えば、練習でどれだけ頑張ったかなんて関係ないんですよ。試合で結果を出さないと。スタンドのサポーターが拍手で認めるフットボールをしないと全く意味が無い。そういう意味ではプロ意識が欠如してるのかなあ。寂しい話ですけど、情けない話ですけど、そう思わざるを得ない。基本に立ち返って、自分たちは何のためにフットボールをしているのか、自分達の仕事はなんなのか、そういう根本的な所から考えてもらいますよ。」

Q:スタンドからも今シーズン一番の厳しい声が飛んでいました
「当然ですね。もちろん選手たちは必死でやっていましたが、あそこまで上手く行かないとどうしてもスタンドからは戦う気持ちがないように見えるでしょうし、実際、失点するたびにガクっときたり、ボーっとしたまま簡単にボールロストしていましたからね。プロとして、ホームで見せてはいけない試合だったと思います。」

Q:後半、攻撃のキーマンの2人を同時に下げましたがあの意図は？
「交代に関しては中央でボールが収まらない流れ、つまりボランチを経由したボールが前線に向かってスムーズに流れない時間が長く、島田と小澤がスペースを使うことができず浮いた状態になっていました。ホームでビハインドでしたし、2人の疲労と、攻撃面で高さも考えての雄斗と内田の投入だったと思います。実際、市川のクロスから決定機もありましたし、結果以外は悪くなかったかなという感はあります。」

Q:このままズルズル行ってしまう危険性も垣間見えました。どう感じられましたか？
「3連敗ですし、とにかく守り勝って来たチームが3試合連続の複数失点ですから。そして攻撃面でも内容が乏しく相手に脅威を与えることができない。このまま転がり落ちていく大ピンチですね。ただ今年のチームにはベースがあります。ベースを実現するためのタスクをきちんとこなしていた試合では負けていない。先ほども言いましたが、GW前の気力充実・自分達のサッカーを自信を持ってできていた頃を思いだし、そこにここ数試合の失敗を活かして新しいパワーを加味し、今後さらに大きな波を、2波3波と作って行きたいですね。作っていかねばなりません。今後転がり落ちる可能性も、立て直して勝点を重ねる可能性も充分に有る大きな分岐点だと思います。」

Q:チームが息を吹き返すためのキーマンは誰だと思いますか？
「全員です。それは間違いないです。今までサブだった選手も含めて全員です。あえて言うなら塩谷ですかね。良かった時期は大袈裟でなく、縦横無尽にピッチに君臨していました。GWの連戦からちょっとコンディションを落として精彩を欠き、鳥取戦のミス以降は今日も含めて自分のプレーを信じられなくなっている感じで、サッカーが後ろ向きになっています。彼のフィードと人への強さとポジショニングで、水戸のサッカーの骨はだいぶ太くなりましたから。その幹がグラグラしていると安定しません。早く立ち直ってもらわないと困りますね。」

Q:今年のチームがこれで終わるとは思えません。立て直し、期待しています
「ありがとうございます、もちろんです。ゲームを支配しても経験不足から勝点を落とすことも多く、ここへ来て3連敗と苦境に立たされていますが、もう授業料はだいぶ払ってきましたから（苦笑）　擁護するわけではないですが、サポーターの皆さんよりもぼくらよりも、ピッチで戦っている選手たちの方が悔しくて堪らないと思います。そろそろ結果で示してくれないと目標に向かっても厳しくなりますし、やってくれるでしょう。まずは今週、しっかり自分達のサッカーとモチベーションを取り戻し、次の週末の町田にしっかり勝つ準備をしたいと思います。苦しい時ですが、だからこそ皆さんの力強いサポートをお願いします。」



以上

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